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文を読むことが苦手な子への教え方 コグトレ#6

「「昨日食べたお魚、これぐらい大きかったよ」とアピールするとある財閥の娘」の写真[モデル:ゆうき]

 

 今日は「読む力」について。

 

文を読むことが苦手な子どもに対して

よく大人たちがとる方法の一つは、

たくさん音読をさせることです。

 

私も、読む経験を何度も積ませれば

自然に上達するものだと思っていました

 

上達するために時間をかけたがる

日本人の悪いクセかもしれません。

 

しかしコグトレを実施したことで、

文を読むのが苦手な子にも

適切な練習方法があることに

気付くことができました。

 

 

 

コグトレ実施方法

・教材は「漢字コグトレ1年生」

・1日に2種類の問題(全19種類)

・毎日の放課後10~15分

・対象は約10名

コグトレを実施したら、

毎回点数を記録してグラフ化。

 

コグトレとは?↓

suteacher.hatenablog.com

漢字コグトレとは?↓

suteacher.hatenablog.com

 

グラフの見方

グラフの見方を、Aさんを例に説明します。

※個人情報に配慮して、

実際の点数を載せてはいません。

f:id:suteacher:20200517170006p:plain

 

縦軸が正答率

横軸は問題ごとの身に付けさせたい力

棒グラフはAさんのテストの正答率

折れ線グラフは全体の平均正答率

 

正答率と平均正答率とを比べることで、

その子の傾向を考えることにしました。

 

 

目をうまく動かせないCさん

※個人情報に配慮して、

実際の点数を載せてはいません。

f:id:suteacher:20200518222459p:plain

Cさん コグトレ結果

Cさんは④⑤の正答率が

平均を大きく下回っています

④⑤の問題は、

紙面に並べられた多くの文字の中から

指定された文字を複数探すというものです。

ウォーリーを探せの文字バージョン?

(問題の見本は下へ↓)

 

Cさんがこの問題に取り組む様子を

見ていて気付いたことが2つあります。

 

1.目線を隅から隅まで動かせていない

2.目線が上下左右へと散らばっている

これらは、かなり致命的です。

  

つまりCさんには、文章を読む前に

目をうまく動かすトレーニングが必要

だということがわかりました。

 

問題の例

「かんじかぞえ」

【ルール】

・漢字を数える

・数えながらチェックを付ける

・漢字の数を下に書く

https://www.amazon.co.jp/1%E6%97%A55%E5%88%86-%E6%95%99%E5%AE%A4%E3%81%A7%E4%BD%BF%E3%81%88%E3%82%8B%E6%BC%A2%E5%AD%97%E3%82%B3%E3%82%B0%E3%83%88%E3%83%AC-%E5%B0%8F%E5%AD%A64%E5%B9%B4%E7%94%9F-%E5%AE%AE%E5%8F%A3-%E5%B9%B8%E6%B2%BB/dp/4491037604

 リンク先のイメージ画像から

「漢字コグトレ4年生」の

問題を見ることができます。

 

コグトレには、この問題以外にも

目線を動かすためのトレーニング

たくさんあります。

 

読む練習をするための教具

www.asahi-net.or.jpリンク先の「リーディングガイド」という

教具は、私も自作しました。

 

Cさん以外にもこのような教具が

有効な児童が何人もいました。

 

product.rakuten.co.jp

この本にはリーディングガイドを使うほか

・振り仮名を振る

・文節ごとに区切る

・マーキングや囲みで強調

・会話文を色分け

などといった方法も

読むことが困難な児童に対して有効だと

書かれています。

 

 

色々な方法を、

その子に合った形で支援することが

大切です。

 

むやみにたくさん音読させては、

音読嫌いになってしまいます。

昔の自分に言いたい...。