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字を書くことが苦手な子への教え方

「宿題に集中できない小学生」の写真[モデル:ゆうき]

日本の学校では、字を書くことが

教育の中で大きなウェイトを占めています。

  

これからの時代、文字を書くことにそこまで

こだわらなくてもいいんじゃないかと

個人的には思っていますが、

学校教育のシステム上、字が書けないことは

大きなディスアドバンテージになります。

 

子どもはしんどい思いをします。

親は心配で心配でたまりません。

字を書くことは目につきやすいからです。

 

困ってしまった大人がよくやる方法は、

何度も何度も練習させることです。

教育熱心な人は細かく書き直しをさせますが

これはあまり良い方法ではありません。

 

まず知っておくべきことは、

字を書くことにも段階があることです。

 

字が書けるまで

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step1.書き以外の協調運動をする

強調運動とは、別々の動作を一つに

まとめる運動のことをいいます。

 

例えば縄跳び手で縄を回しながら、

タイミング良く跳びます。

折り紙は、右手と左手で紙を折ります。

 

人が実生活でやっているほとんどの動きは

強調運動であり、書き以外の協調運動が

上手にできないのであれば、

まずはそこから練習することが必要です。

 

縄跳び、折り紙以外では、お箸を使うことや

塗り絵、あやとりなど指を使った遊びから

始めるのがいいと思っています。

 

この本には、身体をうまく使うトレーニン

についても書かれています。

www.toyokan.co.jp

 

 

step2.なぞる

文字を書くにあたっての第一段階は

なぞりができることです。

 

なぞらせるときには、

「1ミリもずれないように書くよ」

と声掛けをするとこどもは頑張ります。

 

いきなり文字をなぞるのが難しい場合は

ギザギザとか、クルクルとか、

模様をなぞらせるのがいいです。

市販のドリルにもたくさん教材があります。 

 

step3.点をつなぐ

文字を書くことが苦手な子は、一画一画の

位置関係がわかっていないことが多いです。

 

例えば「あ」を書くときに

一画目はどこから書き始めたらいいのか。

どこまで書けばいいのか。

どのくらいの角度で上がったらいいのか。

といったことがわからないのです。

 

そんなときは、一画目の始点と終点を

書いてあげるといいです。

 

全部の画に点を書くと点だらけになるので

一画目と二画目だけ書いてあげたり、

一画目と二画目は教え手が書いて三画目から

点を書いてあげたりするといいです。

 

step4.書き写す

子どもが右利きの場合は、

字の左側にお手本を書いてあげるといいです。

 

子どもからすると、目線を上下に動かすより

左右に動かす方が位置関係がわかるようです。

 

とはいえ、step3とstep4の間は結構大きく、

すぐにはできない子も多いです。

一画目と二画目は教え手が書くなどとしたら

いいと思います。

 

 

書き写す力の付け方↓

suteacher.hatenablog.com

 

step5.力加減をする

形は取れるんだけど、

とめ・はね・はらいがうまくできない

という子は多いです。

 

理由は力加減ができないことにあり、

教え手が手を取って教える必要があります。

 

子どもの手をもって、

力の入れ・抜き加減を身体に覚えさせます。

何度も何度も一緒にやります。

そのうち、こどもは力加減を覚えていきます。

 

step6.字形を言葉にする

いつまでもお手本を見て書かせる

わけにはいきません。

 

字形を頭の中でイメージできるように

することが大切です。

 

そこで有効なのは、

字形を言葉にすることです。

 

例えば「あ」を書かせたいとき、

「一画目はヨットが少し上にのぼっていくよ」

「二画目はとっても急な滑り台だよ」

「三画目はまず三角チーズケーキを作るよ」

「最後はお月さまの形だよ」

などと声掛けをしながら字を覚えさせることを

続けているうちに、こども自身が勝手に

文字を言葉にして覚えるようになります。

 

 

 

脱「単純な反復練習」!

1人1人に違った課題があり、

それぞれに合った練習方法があります。

 

こどもが文字嫌いにならないように

教えてあげたいです。

 

suteacher.hatenablog.com