旅人、教師、そして転職

海外放浪~フリーター~小学校教師~転職

MENU

アボリジニは「死にゆく人種」だった?

i.guim.co.uk/img/static/sys-images/Guardian/Pix...

2013年6月13日

 

今日はアボリジニの

「盗まれた世代」
について書きます。

 

「盗まれた世代」とは、

1869年から1969年までの間、

オーストラリア政府や教会によって 

家族から引き離された

オーストラリア・アボリジニの

混血の子どもたちを指す言葉です。

 

オーストラリア政府が行おうとしたのは

「同化・保護」という

アボリジニの人々に対する

人種隔離政策でした。

 

 

「同化・保護」を行った理由

一言で言うと、

オーストラリアを純粋な

白人社会にしたかったから

オーストラリア人は、

アボリジニを原始的な

石器時代の人間であると

認識していました。

 

オーストラリア人にとってアボリジニは

「絶滅すべき存在」だったのです。

1920年頃には、

アボリジニの人口は7万人

ほどにまで減少します。

 

そしてオーストラリア政府は

アボリジニを「死にゆく人種」として

分類するようになります。

西洋白人男性が世界で1番だと

考えているオーストラリア人は、

白人ではなく、あらゆる面で

自分たちよりも劣るアボリジニが

自分たちの社会に存在することが

おかしいと考えていたそうです。

 

 

「同化・保護」とは何か

同化

・混血アボリジニの子どもを親元から引き離す。

・その子どもたちを強制収容所や孤児院に収容する。

オーストラリア人としての教育を受けさせる。

 

しかしこの政策に対する財源は

ほとんど充てられず、結果失業、

アルコール依存症に陥る人が大勢居た。

 

また、アボリジニに免疫の無い病気も蔓延した。

「同化」という名の下の、単なる引き離しだった。

 

保護

純血アボリジニを、全国約250箇所に集めて、働かせる。

アボリジニの人々は、

賃金も与えられずひたすら働かせられました。

 

そしてその中には、

言語が通じない部族同士、

互いに関係を持ってはいけない部族同士

もいたそうです。

 

「保護」されるどころか、

奴隷のように扱われました。

 

 

オーストラリア政府は、

「同化」と「保護」という政策の下で

アボリジニの文化を絶やし、

アボリジニの存在そのものを

この世から消し去ろうとしたのです。

 

現在は多くのアボリジニが

オーストラリアで生活していますが、

結果として彼らからアボリジニとしての

アイデンティティを喪失させることになりました。