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オーストラリアの人種差別を生み出したのは「金」?

 金価格さらに高騰!「今から購入するのは損」とは言えない理由 | 富裕 ...

 2013年6月23日

 

1800年代後半に起こった「ゴールドラッシュ」が

オーストラリアの発展に影響を与えます。

 

 

 

1.ゴールドラッシュとは?

金が発見された地へ一攫千金

狙う人々が殺到することです。

特にアメリカ(カリフォルニア)の

ゴールドラッシュが有名ですが、

そしてその金がなんと、

オーストラリアで発見されます。

ゴールドラッシュなくしては、

今のオーストラリアは無かったかもしれません!

1851年、オーストラリアの

ゴールドラッシュの始まりです。

 

2.ゴールドラッシュで街が力をつける

1840年代後半アメリカで

金が発見されると、

オーストラリアからも一攫千金を求めた人々

がたくさん旅立ちました。

 

困ったのはオーストラリア政府です。

一気に多くの働き手を失ったのですから。

そこでオーストラリアの州政府も、

金を見つけた者に賞金を与える」と発表しました。

 

政府の思惑通り、

アメリカに行った人たちは帰ってきました。

そして彼らだけでなく世界中から人々が集まってきました

 

1851年時点で437,665だった人口は、

1861年には1,168,149人にまで激増したそうです。

人が増え、経済は成長し、

オーストラリアは発展していきました。

 

3.ゴールドラッシュで人が力をつける

オーストラリアの労働者が力をつける

きっかけとなる出来事がありました。

「ユーレカ革命」です。

ゴールドラッシュの流れに乗り希望に燃えて

やってきた金鉱の生活は、

多くの人にとっては惨めなものでした。

金を見つけて豊かになれる人はごくわずかだったのです。

次第に、人々の間に不満が積もっていきました。

1854年10月、事件が起きます。

1人の炭鉱夫が殺され

1人の炭鉱夫が重傷を負いました。

 

翌朝、あるホテルの主人が

殺人の罪で捕まりましたが、

証拠不十分で釈放。

 

炭鉱夫たちは、ホテルの主人が

裁判官と友達だから釈放されたと、

これに抗議しました。


炭鉱夫たちは政府にたまった

うっぷんをぶちまけますが、

政府は聞く耳を持ちません。

炭鉱夫たちの怒りはいよいよ頂点に達します。

暴動を恐れた政府は、軍隊を続々と送り込みました。

それに対抗して炭鉱夫たちは砦を築き、

武装し、南十字星の旗を掲げ、150人がたてこもります。

 

しかし彼らが油断したある日曜日、突如軍に襲われました。

政府は戦いには勝ったものの、

労働者への待遇を改善します。


次第にオーストラリア全土で

労働者の権利が拡大されるようになります。

ユーレカ革命をきっかけに

オーストラリアの人々は「単なる働き手」から

「国民・市民」へと変わっていくのです。

 

4.ゴールドラッシュが人種差別を生む

ゴールドラッシュが

オーストラリアにもたらした影響は、

良いことばかりではありませんでした。

 

これをきっかけに、

白人以外を差別する風潮ができるのです。

金を求めて世界中からやってくる人のなかでも、

中国人は特に多かったのだそうです。

 

そして休みなく働き続ける彼らは、

ヨーロッパ人より金を多く見つけていきます

 

次第に中国人は嫌われていき、

政府は中国人の上陸を禁止しました。

 

しかし彼らは政府の目が無いところに上陸し、

何千キロも歩いて金鉱までやってきたそうです。

 

なんとしても中国人を締め出したい政府は、

オーストラリアは白人の国だ。

有色人種は来てはいけない。」

という法律をつくりました。

 

これが1970年代まで続いた

白豪主義の始まりでした。

 

5.ゴールドラッシュで白人の国へ

オーストラリアは人口が増えたことで

社会は活性化し、力をつけた各都市は

イギリスから自治を認められました。

 

労働者の権利も保障されました。

 

国も人も自立し始め、

国としての力をつけていきました。

 

また、人々の移動が多くなったことで

道が整備され、都市同士の繋がりも生まれました。

オーストラリアが、

ゴールドラッシュによって

徐々に国らしくなっていくのです。

ただ、人種差別という問題も残しつつ。

植民地化によって始まり、

ゴールドラッシュによって整い、

徐々に「白人の国オーストラリア」ができていくのでした。

 

 【参考】

ゴールドラッシュ - Wikipedia

http://www.let.osaka-u.ac.jp/seiyousi/australia_his/page3.html