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カリキュラムに「障害がある」とはどういう意味か?

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引き続きこの資料について。
 
「学びのユニバーサルデザイン(UDL)ガイドライン全文」
Suggested Citation:CAST (2011).Universal Design for Learning Guidelines version 2.0.Wakefield, MA: Author.日本語版翻訳:金子晴恵バーンズ亀山静子
 
 

 

カリキュラムに「障害がある」とはどういう意味か?

1.「誰に教えることができるか」という点

カリキュラムは、教室に現実に存在するさまざまな学習者が使用することを想定、デザイン、検証されていない場合がしばしばある。
特別に優れた能力や才能がある人、特別なニーズや障害のある人、母語が外国語の人など、“普通”の枠に入らない学習者ほど、架空の“平均的な人”のために考案されたカリキュラムによって負担を背負わされがちである。

2.「何を教えることができるか」という点

カリキュラムは情報や内容を伝授したり評価したりするためにデザインされることが多く、学習者が理解し、判断し、まとめ、情報を使える知識に変換するのに必要なスキルである学習方略を育てることまで考慮されていない。

3.「どのように教えられるか」という点

カリキュラムは、とても限られた教え方のオプションしか提供できないことがしばしばある。
大概は、学習者の違いに応じて、あるいは同じ学習者であってもその時の理解度に合わせて、教え方をいろいろと変えられるようになっていないだけでなく、教育学的研究の根拠に基く多くの重要な要素を提供できていないという点からも障害があると言える。 
 
 

UDLはどのようにカリキュラムの障害に対処するのか?

既存のカリキュラムをよりアクセス可能にするためによくとられる方法は、そのカリキュラムを改造して全ての学習者がよりアクセスしやすくしようとすること。
学びのユニバーサルデザインとは、最初から一人ひとりの違いに対処する意図で体系的にカリキュラム(すなわち、目標・方法・教材教具・評価)をデザインすることを意味している。
 
 

感想

これが書かれたのは旧学習指導要領の時のことなので今とは状況が違うとは思いますが、カリキュラム自体を問い続けることは必要なのかなと思いました。
 
・1学級に1人の担任がいるということ
・1学級の人数が30~40人であること
・みんなが座って一斉授業を受けること
など、今ある環境でどうやって教えようかと考えることも大切ですが、
そもそもその環境に疑問をもつことも必要なのかなと思いました。