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学校は新しいツールよりも、昔ながらのツールに固執する

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これは、 既存のカリキュラムのほとんどにもともと存在する障壁を乗り越えるために使える方略集だそうです。
 
これとガイドライン全文を照らし合わせながら読み進めていくと、
もう既に日本の公立小学校の先生たちが、様々な困難を抱える子供たちに配慮した方法を実施していることがわかります。
 
ただ、ここに書かれていて日本の公立小学校で行われることが少ないと感じたのは、「テクノロジー」についてです。
 
「1.1情報の表し方をカスタマイズする多様な方法を提供するには、
・印刷教材では、情報はずっと固定された形で表示される。
・適切に準備されたデジタル教材なら、同じ情報でも表示のしかたをいろいろと変えられる。
・順応性が高く、カスタマイズ(調整)が可能である。
といったことが書かれていました。
 
普段自分が使っている教材が、全員にとって使いやすいとは限らず、
形を変えればもっと使いやすいものになるかもしれない。
これまでそんな風に考えたことはありませんでした。
 
※デジタル教科書は形を変えることができますが、
児童1人1人の困難に合わせてカスタマイズすることはできません
 
 
また、「 5.2制作や作文に多様なツールを使う 」には、
・ 学校では新しいツールよりも昔ながらのツールに固執する傾向が見られる。
・この傾向には、いくつかの弊害がある。
1)学習者の将来にむけた準備になっていない。
2)内容や教える方法で、できることの幅が限られてしまう。
3)学習者が学んだ内容についての知識を表出する(評価してもらう)ために使えるすべが限られてしまう。
4)そのツールでうまくやれる学習者も限られてしまう。
 
といったことが書かれていました。
 
配慮が必要な子どもにこそ、テクノロジーをはじめとしたさまざまな方法に触れさせ、
彼らの可能性を引き出すことが必要だと感じました。
また、方法を絞ることで、可能性を狭めてしまうこともあるのだと知りました。
 
 「学びのユニバーサルデザイン(UDL)ガイドライン全文」
Suggested Citation:CAST (2011).Universal Design for Learning Guidelines version 2.0.Wakefield, MA: Author.日本語版翻訳:金子晴恵バーンズ亀山静子