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UDLガイドラインで子どもの困り感を整理する

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今日はこの論文について。
 
鶴貴美子(2020) 通常の学級における発達に課題のある児童への合理的配慮提供の推進 ―ショートタイム研修による教員の指導力向上を通じて―
福岡教育大学大学院教育学研究科教職実践専攻年報 第10巻 pp.163-170
 

1.目的 2.第1研究 3.第2研究

suteacher.hatenablog.com

4.第3研究

⑴目的

学び のユニバーサルデザイン (以下UDL)の授業づくりに関するショートタイムでの職員研 修を行い ,職員の指導力向上を目指す。
 

⑵方法

・ 全職員を対象としたショートタイム研修を行う。
・ 学級に報告者が介入しながら授業実践を行う
・ 「通常の学級での特別支援教育のスタンダード」(東京書籍 )のアンケートで自己評価をする。
・ UDLの授業時数の割合について,月ごとの変化を図る
 

⑶結果と考察

・ショートタイム研修開始時と実施後では,全ての項目について数値が上昇した。
・特に「時間の構造化」「情報伝達の工夫」「言葉のつまずき」に関する数値に大きな上昇が見られた。
・介入学級の担任によるUDLの授業実践について は, 9月の段階ではUDLの授業実践が87% であっ たが,10 月と11 月は100% 実施された。
 

 

5.第4研究

⑴目的

合理的配慮提供とともにUDLの授業づくりを実践することにより配慮を要する児童を含む介入学級のすべての児童の学びやすさを向上することを目指す。
 

⑵方法

・ 介入学級 学級における抽出児童と全児童を対象とした。
 
・ ASSESSを使い ,支援開始の 月と学級担任 による授業実践後の 月の 2回実施する
 
・ 授業の中で、オンタスク(正の反応)とオフタスク(負の反応)の状況を時間サンプリング法で記録した。
 
・ オフタスクが起きる要因を,報告者と担任とで確認分析し,抽出児への支援方法を報告者が担任にコンサルテーションを行いながら検討した。
 
・検討内容を基に担任が授業計画を立て、報告者が必要な教材を作成した。
 
・担任が合理的配慮提供とUDLの授業を実施した。
 

⑶結果と考察

・ 抽出児童 名ともに,オンタスク行動が続き,オフタスク行動がほとんど見られなかった。
 
・ASSESSの結果 から、「教師サポート」「友人サポート」「向社会的スキル」の数値に上昇が見られ,A児とC児の「学習的適応」の数値に上昇が見られた。
 
・支援実施前と比べて,「学習的適応」の数値が, 3学級中2 学級で有意に上昇した。
 
・ 「生活満足感」「教師サポート」「友人サポート」「向社会スキル」「対人的適応」の5因子については, 学級ともに有意に上昇した。
 
・ このことから困難に特化した支援を,学級全体の児童にもUDLガイドラインチェック項目に対応させて授業を実践することで,学級全体の「学習的適応」「対人的適応」「向社会スキル」にも,よい効果をもたらすことが示唆された。
 
 

6.総合考察

・本研究 では,対象児童への支援を中心とした,学級全体への学びやすさを視野に入れた授業づくりを行うことの有効性が示されたと考えられる。
 
・ 報告者の介入による担任との支援方法の検討は,担任の指導力向上につながったと考えられる。
 
・複数の職員で支援方法 を検討する場の 確保や,特別支援に関する定期的な 校内研修の実施に よって ,合理的配慮提供のプロセスを確立させていくことが必要であると言える。
 
 

感想

①内容について

支援が必要な子は、目につきやすいので手を掛けることはするが、その手立てが果たして適切なのかがわからないことがある。
手探りでやることが多いため、良い方法にたどり着くまでに時間がかかることもある。
UDL ガイドラインのように支援方法が整理されていると、それらの問題が大きく改善されると感じた。
 

②方法について

・時間サンプリング法
 
 
次回はUDLガイドラインについてまとめたい。
 

オーストラリア事件簿シリーズVol.3 泥棒多め

驚く人のピクトグラム

長文で書くまでもない、

オーストラリア事件簿を紹介します。

 

 

#5 wifi泥棒

今日もオーナーの怒声が響き渡りました。

wifi泥棒です。

他の宿にいるイタリア人が、

うちの宿のwifiを勝手に使っていました。

 

 

パスワードが流出しています。

犯人が誰かは分かりません。

自分たちは悪くないのに、

またwifiが使えなくなりました。

 

今日は運よくマックのwfiがつながりましたが、

明日は分かりません。

勘弁して欲しいです... 。

 

 

#6 服泥棒

今日は、ファーム用の服を盗まれました。

あんな汚い服を盗む人の気が知れません。

 

オーストラリアへ来てから、

・スケボー

・アイフォン

・洗剤

・サランラップ

・ファーム用の服

を盗まれました。

 

無駄な出費が多いです。

しょうもないことをする人が本当に多い。

 

#7 あわや大惨事

ファームへは、毎朝宿のオーナーが

運転するバスに乗って向かいます。

 

今朝そのバスが、突然故障しました。

走り始めて5メートルほどで、

車から煙が上がってきたのです。

車内はパニックです。

 

オーナーはすぐにバスを止めて

みんなすぐにバスから降りました。

幸い煙が上がっただけで全員無事でした。

 

オーナーが言いました。

「いやー、そろそろ替え時だね。」

 

そこに居た全員が心の中で、

それぞれの言語で「遅いわ!」

突っ込んでいたことでしょう。

 

オーナーの沸点がどこにあるのかは

わからないのでみんな何も言いません。

 

suteacher.hatenablog.com

 

こどもたちのニーズを教師が受け取ることが第一段階

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今日はこの論文について。
 
鶴貴美子(2020) 通常の学級における発達に課題のある児童への合理的配慮提供の推進 ―ショートタイム研修による教員の指導力向上を通じて―
福岡教育大学大学院教育学研究科教職実践専攻年報 第10巻 pp.163-170
 

1.目的

・ 児童の実態把握や合意形成,配慮事項の検討などの提供の方途を校内で明らかにし,職員の実践力を高めていく。

 

・ 支援の必要な児童を含む学級全体の児童への学校適応感の向上を図り,通常の学級担任による合理的配慮提供と授業のユニバーサルデザイン化の有効性を検証する。

 
 

2.第1研究

⑴目的

学校の実態や職員のニーズを把握して研修を行い、職員の指導力向上を検証する。

 

⑵方法

・校内研修

・職員

・「校内支援体制の充実度点検シート」 を使って ,職員のニーズを把握した。

・ 職員のニーズが高か った項目を中心に研修内容を決定した。

 

⑶結果と考察

校内研修による実践意欲が高まった。

 
 

3.第2研究

⑴目的

支援の必要な児童を検討し,報告者と対象学級の担任とで先行支援を行うことで,合理的配慮提供の有効性と効果的な実践方法について検証する

 

⑵方法

・4学年X組30名と担任教師

 

・児童の検証「学校環境適応感尺度」(以下 ASSESS)(栗原・井上2010 )を6月と11月の2度実施

 

・ 「教師 サポート」「友人サポート」「学習的適応」の 因 子について,分析する。

 

・担任教師には、「通常学級での特別支援教育のスタンダード」(東京書籍)の4件法による アン ケートを報告者介入前と介入後の2回行う。

 

・抽出児童を3名決定する

 

・ 「合理的配慮の決定について」(文部科学省 )に基づいて,①意思の表明,②調整 ,③提供・決定 ,④評価 ,⑤見直しの手順に沿って合理的配慮の提供を行った。

 

⑶結果と考察

・ 抽出児童 3名において ASSESSの「友人サポート」の数値が大きく上昇し た。
 
・ 他の児童にも同じ支援を提供したり,ソーシャルスキルトレーニングなどの支援を学級全体で行ったりしたことで,介入群の学級については,協力群の学級と比較し,「学習的適応」が有意に上昇した。
 
・ 「生活満足感」「非侵害的関係」「対人的適応」にも有意な上昇が見られた。
 
・ 担任の指導力については,「情報量の調整」「内容の構造化」の項目の数値が上昇した。
 
・ 合理的配慮提供に加えて,学級全体への支援を他の児童にも行う授業作りを行うことによって,学級全体の「学びやすさ」が向上したのではないかと考えられる。
 
---------------今日はここまで------------
次回、第3研究と第4研究
 

感想

①内容について

前回のレポートでは、ある児童にとって良い方法が必ずしも他の児童にとってよい方法とは限らないということについて書きましたが、やはり良い方法というのはある程度伝播するものだと感じました。特定の児童へのかかわり方を知ることで、支援の様々なパターンを習得し、応用しようとするということもあると思います。
 
「合理的配慮の決定について」(文部科学省 )のように、合理的配慮にも型があることを改めて知りました。1番に来るのはやはり「①意思の表明」で、こどもたちのニーズを教師がしっかりと受け取ることが第一段階のだと思いました。そして「 ③提供・決定 」で終わるのではなく、 「④評価 ,⑤見直し」まで実施しているところが良いのだと思います。
 

②方法について

・はじめに研修を行い、効果的な方法を伝えている。
・ 「学校環境適応感尺度」ASSESS (栗原・井上2010 )
・ 「通常学級での特別支援教育のスタンダード」(東京書籍)の4件法
・ 「合理的配慮の決定について」(文部科学省 )

オーストラリア事件簿シリーズVol.2 残高が3000円。

驚く人のピクトグラム

長文で書くまでもない、

オーストラリア事件簿を紹介します。

 

#3 残高が3000円。

明細を見ると、ズッキーニ畑で働いた分と

先週分の給料がまだ入っていませんでした。

本当は今週までに全部入るはずだったんです。

それが全部入っていませんでした。

残高が3000円です。

事件です。

 

#4 ルームメイトのカーストを知る

今のルームメイトはこの6人です。
イギリス人A:派手系女子
イギリス人B:清楚系女子
アイルランド人:イケメン男子
ドイツ人:ゲームオタク男子
フランス人:物静か女子
日本人:ワタシ
 
ルームメイトと言っても寝るとき以外は
部屋にはいないのでよく知りませんでした。
 
夜中の2時ごろ、
イギリス人A(派手系女子)とアイルランド人が
騒ぎながらバーから帰ってきました。
 
みんな寝ています。
イギリス人Aが部屋で嘔吐し始めました。
4人全員起きます。

イギリス人B(清楚系女子)がキレました。
見た目からは想像もできない、汚い言葉が次々と出てきます。
イギリス人A、言い返すも惨敗。
アイルランド人は、固まっていました。
フランス人は、イギリス人Aを介抱していました。
ドイツ人は寝ていました。
ワタシは寝たふりをしました。
ボスの存在を知りました。
私の部屋にもカーストはあったようです。
 
 

学校の画一的な指導・環境になじまない子は排除される

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引き続きこの論文について。

市川和也(2019)通常学級における特別支援教育のあり方 --授業のユニバーサルデザインをめぐる論争に注目して --
京都大学大学院教育学研究科・教育方法学講座  教育方法の探究 第21巻 pp.37-44
 

1.はじめに 2.授業UDの展開

suteacher.hatenablog.com

 

3.授業UDに対する評価

 
・授業UDに対する疑問の声も少なからず上がっている。
 
・授業UDによってもたらされた指導方法・学級環境が画一的な学習規律となり、そのスタイルになじまない子が排除されてしまうという可能性がある。
 
・授業UDによって、 子どもの多様性に応じるという視点が失われ、考えなくなる教師が増えるという懸念が示されている。
  
・ 柘植も、授業UDの手法がどんな障害を持っている子どもにも通用すると誤解されることに対して警戒感を示している。
 
・ 湯浅は、学習の主体としての子どもの合意・納得を得ながらこの過程を推し進めていくことを主張する。
 
・ 石橋は、授業UDの普及によって通常学級においても特別なニーズをもっ子どもに対する支援の手立てを共通理解することが容易になる一方で、 それぞれの教師が授業のなかで応答的に子どものニーズをとらえて支援するという文脈が現場では弱まってしまうという課題があると指摘する。
 
・ 赤木は子どもの学びの「違い」を重視する新たなインクルーシブ教育観の構築を求める。
 
・ 教師が捉えた子どものニーズを先回りしてつまずきがおこらないように教師が配慮するという授業UDとは異なり、インクルーシブ授業論においては教師と子どもがつまずきをきっかけに授業を創り出す。その際に子どもは学習の主体として現れ、意見を表明し「暗黙のルール」の転覆を図り、新たなルールを作り出す。
 
 

4.UD概念に内包される可能性


・授業UDに対しては、教師が画一的な学習規律を提供する一方で、子どもが学習の主体として学習規律を自ら編みなおしていくという面が弱いという点が批判されてきた。
 
・一方でUDにはそれを乗り越える可能性もあるという。
 
・ UDの設計プロセスには設計者のみならず、常に使用者の参加が必要となるという。
 
・ 授業UDが更なる展開をするためには、教師によるつまずきの想定という点だけではなく、UDの受益者である子どもたちに自らのニーズをいかに翻訳させ、授業を編みなおす過程にいかに参加させるかという点について検討しなくてはならないだろう。
 
 

5.おわりに

 
・授業UDは、この技術を使用・改善する側である教師たちによって議論が活発になされている。
 
・ しかしながら 授業UDという授業の技術は教師だけではなく、子どもも設計の主体として位置づける必要がある。

・ 授業UDとして本来的に必要とされるのは、教師による子ども理解に対して異議を唱え、あるいは他の子どもの非言語的な訴えを言語化して共有し、そしてそれによってよりよい学習参加の保障を求める学習主体としての子ども像と考えられる
 
・ この子ども像に基づいて授業UDが再構成されるならば、教師と学習主体としての子どもが議論・合意を通して教室内の「暗黙のルール」や学習規律、授業を編みなおすことが可能となるであろう。

・ 合意に基づいて学習規律や授業を繍みなおす過程は容易ではない。
 
・ しかしながら、こうした困難さがありながらも子どもたちが学習の主体となって教師とともに授業を作っていくことが求められる。
 
 ・ なぜならUDそれ自体がユニバーサルであることへの絶え間ない希求の過程であるからである。
 
 

感想

合意形成が必要だという話は、学級に限らずどんな組織にも共通することだと思いま
す。 
政府が国民の合意を得ないまま法律を決めたり、校長が先生たちの合意を得ないまま方
針を決めたりしたら文句を言いたくなります。
でも学級では担任がルールをたくさん作って、押し付けてしまいがちです。
 
私の学級では筆箱は、縦向きにして隣の机とくっつけると決めています。そこが、一番落としづらいからです。
でもA君は、そこに筆箱を置くとどうしても気になって勉強に集中できないようでした。
そのルールを決めたのは私で、その方がこどもが困らないと思っていましたが、一番は私が困らないためだったのかもと思いました。(筆箱を落とす音がうるさいのでとても嫌いです)
 
授業の学習過程にしても、教科ごとにできるだけ毎回同じ形にしようとしています。
それも、自分がやりやすいようにを考えて、子どもの思考の流れを考えることが足りなかったように思います。
 
UDそれ自体がユニバーサルであることへの絶え間ない希求の過程であるからである。」
とあるように、恐らく完璧なやり方というのは無いのだと思います。
子どもの数だけ違う方法があるので。
汎用的な方法を見つけようとしすぎるのではなく、今の方法でよいかを問い直し続けることが大切なのだと思いました

オーストラリア事件簿シリーズVol.1 「I'm owner. you are worker!!」

驚く人のピクトグラム

長文で書くほどでもない、

オーストラリア事件簿を紹介します。

 

#1 ズッキーニ大戦争

suteacher.hatenablog.com

 

 

#2 「I'm owner. you are worker!!

どこの宿でも皆不満だらけらしいですが、
うちは特にひどいかもしれません。

昨日入ったフランス人カップルが、
ある部屋へ通されました。
なぜか皆ざわついていました。
 
その部屋はうちの宿で唯一、
ダニがものすごい部屋なんだそうです。
 
それに気付いたフランス人カップルは、
部屋を掃除し始めました。
 
部屋のものを全部出してダニを退治し、
その夜は寒い中ダイニングで寝ていました。
 
今朝、オーナーの怒鳴り声が聞こえました。
「なに勝手なことしとるんだー!!」
 
彼らは宿を追い出されました。
オーナーに文句一つ言わなかったにも関わらず。
めちゃめちゃです。

オーナーに文句を言うと、
「Im owner. you are worker!!」

と恫喝されるそうです。


仕事、給料、周りの人、宿は問題ないですが、
ただオーナーだけが大問題です。

触らぬ神にたたりなしですが、
私にはまだ給料問題が残っています。
できるだけ穏便にいきたいと思いますが、
心の余裕がありません。笑

オーストラリア豆知識シリーズ Vol.2 オーストラリアの女王は英国と同じ!

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長文で書くまでもない、

オーストラリア豆知識を紹介します。

 

  

#6 イギリスのNEWSがよく流れる

イギリスは、オーストラリアの宗主国です。

TVではよくイギリスのNEWSが流れています。

ルームメイトのイギリス人によると、

でもイギリスではオーストラリアのNEWSは

ほとんど流れないそうです。

ホストマザーのロスは、英国女王エリザベス2世は

偉大だとよく言っていました。

日本人には、なんだか不思議な関係に思えます。

 

#7 オーストラリアの女王は英国と同じ

オーストラリアの君主は

英国女王、エリザベス2世なのだそうです。

2か月もいて、全然知らなかった...。

だからロスは、エリザベス2世を偉大だと

しきりに言っていたんですね。

 

 

#8 歩行者に優しいドライバー

横断歩道でとまっている人がいたら

車はほとんど止まります。

スピードが出ていても。

斜め横断しようとする歩行者がいても

止まってあげたりしています

笑顔でありがとう!と合図をすると

笑顔で返してくれます。

ウィンクする人もます。

歩行者と運転手までも距離が近くなる国、

オーストラリア

 

#9 トヨタの車が多い

トヨタの車をよく見かけます。

車だけでなく、トヨタの会社もよく見かけます。

調べてみると、

オーストラリアで車を生産している会社は

ホールデン・フォードオーストラリアトヨタの

3社だけなんだそうです。

三菱・日産・ホンダ・マツダ・スバルも

オーストラリアに工場を持っていたそうですが、

既に撤退しているようです。

トヨタ強し。

 

#10 なまりがひどい

オージー英語はなまりがひどいです。

宿にはイギリス人やアイルランド人もいますが、

彼らの英語のほうが聞き取りやすいです。

イギリス人からしたら、

オージー英語は日本でいう方言みたいに

思っているのでしょうか。

 

 

suteacher.hatenablog.com

 

 

 

オーストラリア豆知識シリーズ Vol.1 国際コアラ会議が開かれている!

コアラ - Wikipedia

長文で書くまでもない、

オーストラリア豆知識を紹介します。

 

  

#1 国際コアラ会議が開かれている!

ネットニュースで知りました。

コアラの保護を進めているそうです。

 

#2 店員さんは必ず「How are you?」

オーストラリアに限らず外国がでしょうか。

どの店でも、必ず「元気?」と笑顔で言われます。

「いらっしゃいませ。」よりも、親しみを感じます。

そこから会話が始まります。

挨拶から、オージーの国民性が伺えます。

 

#3 街が綺麗

オーストラリアの街は、外観が驚くほど綺麗。

(店の中や家の中はそこまで...。)

観光地ゴールドコーストだけかと思いきや、

田舎町バンダバーグもそうです。

特に、掃除の人も見当たりませんが、

ゴミが全く落ちていません。

ゴミ箱が多いからでしょうか。不思議です。

 

#4 1階建てが多い

ゴールドコーストでもバンダバーグでも、

ほとんどの家が1階建てです。

そして、とても広いです。

人口密度が低いからでしょうか。

それにしてもオーストラリアは、

家も人も街もゆったりとしています。

 

#5 図書館は楽しむところ?

ゴールドコーストの図書館は本だけでなく

漫画も、DVDも、CDも、ゲームまであって、

図書館というよりも児童館のようでした。

ブリスベンでも、バンダバーグでも同じように

楽しむ要素がたくさんありました。

そのせいか、日本よりも年齢層が幅広いです。

オーストラリアの図書館は、

「みんなが楽しめる」図書館なのかなと感じます。

「どんな先生もできる」「どんな子どももわかる」UD授業

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今日はこの論文について。

市川和也(2019)通常学級における特別支援教育のあり方 --授業のユニバーサルデザインをめぐる論争に注目して --
京都大学大学院教育学研究科・教育方法学講座  教育方法の探究 第21巻 pp.37-44

 

1.はじめに

・授業のユニバーサルデザインについて検討する。

 

・授業UD学会の授業UDに限定して検討する。

 

・授業UDの理論的整理を試みる。

 

インクルーシブ授業研究会による授業UDに対する批判を検討することによって授業UDの課題を明らかにする。

 

授業UDの展開の際に取りこぼされてしまった一つの可能性を明らかにする。

 

通常学級における特別支援教育のあり方を考えるための一つの示唆を示したい。

 

 

2.授業UDの展開

・授業UD研究会は、授業UDについて次のように定義した。特別な支援が必要なAさんに対する指導の工夫や配慮は、バリアフリーとしてだけではなく、全員の子どもが、楽しく「 わかる・できる」授業のユニバーサルデザインになる。

 

・ ここでは特別なニーズをもつ子どもの支援が他の子どもに対する学習支援となるという前提の下で、授業UDが構想されている。

 

・ 例えば桂聖は思語科での読みを深めるために「焦点化する」、「視覚化する」、「共有化する」という指導方法を考案する。

 

・ 小貫は、学級環境のUD化として例えば整理整頓、黒板周りに掲示を行わない、 ルールの明確化、子ども同士の相互理解を挙げている。

 

・ 小貫は、個別的配慮をするために指導方法・学級環境を安定化する必要があると述べる。なぜなら、個別的配慮というのは指導方法の一部でしかないからである。

 

・また、授業UDにおいては教師が子どものつまずきを事前にできるだけ想定し、そのつまずきに対して最善の支援を行うことが求められている。

 

・以上の整理から、授業UDは特別なニーズをもつ子どもに注目し、指導方法・学級環境を工夫し、そのうえで個別に対応することによってその子どもに必要な支援を提供するといえる。

 

 

---今日はここまでにします。---

 

感想

「どんな先生もできる」「どんな子どももわかる」といった考え方はTOSSにも通じるものがあります。

 

「特別なニーズをもつ子どもの支援が他の子どもに対する学習支援となるという前提の下で、授業UDが構想されている。」 

これは当然のことだと思っていましたが、あくまで一つの考え方に過ぎないのだと気付きました。ある世界でよしとされている考え方が、他の世界でもそうだとは限らないことを肝に銘じたいと思います。

 

特別な支援が必要な子どもへの教え方 まとめ

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教室で困っている子への教え方に関する記事をまとめました。

 

 

1.コグトレ実践まとめ

suteacher.hatenablog.com

 

2.集中力が続かない子

suteacher.hatenablog.com

 

3.話が聞けない子

suteacher.hatenablog.com

 

4.文が読めない子

suteacher.hatenablog.com

 

5.文が読めない子2

suteacher.hatenablog.com

 

6.字を書けない子

suteacher.hatenablog.com

 

7.字を書き写せない子

suteacher.hatenablog.com

 

 

オーストラリアは先進国か?

 

f:id:suteacher:20200601225155p:plain


 「オーストラリアは先進国か?」

なんとなく、そんな気はします。

 

しかしオーストラリアのことを調べるうちに

疑問が湧いてきました。

 

・農業大国なのに先進国?

・こんなに人口が少ないのに先進国?

・そもそも先進国って何?

 

 

先進国とは?

高度な工業化を達成し、

技術水準ならびに生活水準の高い、

経済発展が大きく進んだ国家のこと。

先進国の基準は国家の規模よりも経済力

国民一人当たりの規模に重点を置いている。

 先進国 - Wikipedia

 

工業がキーワードの一つのようです。

他には経済力(国民一人当たりの規模)も。

しかし、「ここからが先進国」という明確な

ボーダーラインは無いようです。

 

オーストラリアの工業力は?

工業力を示すデータがなかったので

「世界製造業競争力指数」を見てみました。

 

1位中国

2位米国

3位ドイツ

4位日本

5位韓国

・・・

21位オーストラリア

 

21位というとそんなに低くもなさそうですが

15位~20位あたりに東南アジアの国々が

ランクインしていたりするので

単純に工業の力で先進国とされている

わけではなさそうです。

 https://www2.deloitte.com/content/dam/Deloitte/jp/Documents/manufacturing/ad/jp-ad-mfg-competitive-index-2016.pdfhttps://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%85%88%E9%80%B2%E5%9B%BD

 

では、何がオーストラリアの経済を

支えているのでしょうか。

やはり農業?

 

 オーストラリアの主要産業は?

第一次産業2.6%

第二次産業23.4%

第三次産業74.0%

 オーストラリア基礎データ|外務省

なんと、農業でも工業でもない第三次産業。

 

では、次はもう一つのキーワード

 経済力(国民一人当たりの規模)について。

 

オーストラリアの経済力

GDP 

日本3位 オーストラリア14位

 

1人当たりGDP 

日本18位 オーストラリア10位

 

労働生産性

日本21位 オーストラリア7位

 

日本は総生産以外はぼろ負けです。

 

他の資料も見てみると、

オーストラリアは天然資源が豊富で、

観光客の流入が非常に多い。

 

人口が少ないことに加え、

豊富な資源をもっていることは

生産性を上げる要因になるそうです。

 

 

 まとめ

オーストラリアは工業面では弱いものの、

その分サービス産業や資源を生かした

鉱業分野に力を入れることで

高い経済力を維持しています

そして1人1人の生活水準が高いために

「先進国」の仲間入りをしているようです。

 

 

 

 

特別な支援教育が受けられるかどうかは、関わる大人によって変わる

この資料については、今日で終わりです。
通常の学級に在籍する発達障害の可能性のある特別な教育的支援を必要とする児童生徒に関する調査結果について」文部科学省(2012)
 
 

はじめに・結果

昨日、一昨日の記事に書きました。↓

suteacher.hatenablog.com 

 

会議における本調査結果に対する考察

 (気になったところのみ抜粋)

 

学習面又は行動面で著しい困難を示すとされた児童生徒以外にも困難があり、教育的支援を必要としている児童生徒がいる可能性がある。

 

・低学年では、学習面や行動面の問題は見えやすいが、高学年になるにつれて様々な問題が錯綜し見えにくくなる可能性がある
 
・学習面又は行動面で著しい困難を示すとされ、かつ、校内委員会において特別な教育的支援が必要とされた児童生徒の割合が、約18%にとどまっていることは、各教員が個別に工夫しつつ特別支援教育に取り組んでいる一方で、個別の配慮・支援が必要なすべての児童生徒について、各学校の校内委員会が支援の必要性の判断に関与していない可能性がある

 

・授業時間内に教室内で個別の配慮・支援を行うことについて、児童生徒の実態把握は行っているものの、指導方法については、教員が十分に理解できていない可能性がある
 
 
・通常の学級においては、学級規模を小さくすることや複数教員による指導等の指導方法の工夫改善を進めることが必要である。
 

感想

児童生徒が特別な教育支援を必要とするかどうかは、担任をはじめ関わる先生に委ねられることが多いです。その子の能力は変わらないのに、関わる大人によって特別な教育支援を受けられるかどうかが変わるというのは、やはり受けられなかった子がかわいそうだと感じてしまいます。

 
また、学年が上がるにつれ様々な問題を解決できるようになったから問題がみえにくくなったかというとそうでもなく、高学年になるにつれて様々な問題が錯綜し見えにくくなる可能性があることも難しい問題だと感じました。適切な支援を受けられないまま学年が上がり、何もかもついていけなくなった子供もたくさんいます。
 
学級規模を小さくすることは多くの問題を解決することができるうにも思えますが、やはり教員の数の問題からして難しいのでしょうか。
 

 

通常級の支援が必要な子たちは、必要な支援がなされていない?

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今日も、昨日に引き続きこの資料について。

通常の学級に在籍する発達障害の可能性のある特別な教育的支援を必要とする児童生徒に関する調査結果について」文部科学省(2012)

 

 

 

はじめに

昨日の記事に書きました↓

 結果

 ⑹ 学習面、各行動面で困難を示す子どもの学校種、学年別集計
(勝手に30人学級で換算してみた)
小学校 7.7%→2.31人
1年生 9.8%→2.94人
2年生 8.2%→2.46人
3年生 7.5%→2.25人
4年生 7.8%→2.34人
5年生 6.7%→2.01人
6年生 6.3%→1.89人
 
中学校 4.0%→1.2人
1年生 4.8%→1.44人
2年生 4.1%→1.23人
3年生 3.2%→0.96人
 
 

⑺ 校内委員会で、特別な支援が必要と判断されているか

必要と判断されている 18.4%
必要と判断されていない 79.0%
不明 2.6%(1.6%~4.1%)

 

⑻学習面、行動面で困難を示す子どもの受けている支援の状況

現在、いずれかの支援がなされている 55.1%

過去、いずれかの支援がなされていた 3.1%

いずれの支援もなされていない 38.6%

不明 3.1%

 

⑼ -1「現在、通級による指導を受けていますか」

自校通級 2.4%

他校通級1.5%

受けていない 93.3%

不明 2.7%

 

⑼ -2「 過去に通級による指導を受けていたことがありますか 」

自校通級0.8%

他校通級※0.9%

受けていない 97.4%

不明 0.9%

⑼ -3「 過去に特別支援学級に在籍していたことがありますか 」

在籍していたことがある1.9%

在籍していたことはない 95.3%

不明 2.8%

 

⑼ -4「「個別の教育支援計画」を作成していますか 」

作成している1 7.9%

現在はないが過去に作成していた2 1.3%

作成していない 88.2%

不明 2.7%

 

⑼ -5「「個別の指導計画」を作成していますか 」

作成している7.9%

現在はないが過去に作成していた1.3%

作成していない 88.2%

不明 2.7%

 

⑼ -6 「特別支援教育支援員の支援の対象となっていますか 」

なっている8.5%

現在はなっていないが過去になっていた 1.4%

なっていない 87.2%

不明 3.0%

 

⑼ -7 「授業時間以外の個別の配慮・支援を行っていますか 」 (補習授業の実施、宿題の工夫等)

行っている26.3%

現在は行っていないが過去に行っていた 3.9%

行っていない 67.1%

不明 2.7%

 

⑼ -8 「 授業時間内に教室以外の場で個別の配慮・支援を行っていますか 」 

行っている 9.3%

現在は行っていないが過去に行っていた 1.7%

行っていない 86.3%

不明 2.7%

 

⑼ -9「  授業時間内に教室内で個別の配慮・支援を行っていますか 」 

行っている44.6%

現在は行っていないが過去に行っていた2.7%

行っていない 49.9%

不明 2.7%

 

-----長すぎるので今日はここまで-----

 

感想

 

⑹ 学習面、各行動面で困難を示す児童生徒の学校種、学年別集計を見ると、やはり1年生の割合は9.8%とかなり多い。

とはいえ30人学級として換算すると2.31人なので、思っていたほどは多くない。

学年が上がるにつれて、その割合も低くなっていく傾向がある。

ただ、小学校3年生から4年生にかけてのみ、その傾向を無視している。

ギャングエイジといわれるような、心の変化の影響だろうか。

それとも、学習内容が難しくなることによる影響だろうか。

 

 

⑻~⑼-9のデータからは、特別な支援を必要とする児童生徒が適切な支援を受けられていない印象を受けた。

そもそも、校内委員会で特別な支援が必要と判断されない割合が高い。

自分の経験でいうと、そこまで辿り着くことがとても難しいと思うことがある。

まず担任が子どもの困り感に気付いてあげる必要があり、それを分析しなければならない。

周りの先生に相談をし、資料を作って管理職はじめ校内委員会に提出する。

保護者の了承も得ないといけないが、ここで了承を得られずストップしてしまうことも多い。

 

私は学校で特別支援員と担任をつなぐ役割をしているが、学年が上の先生になるほど、支援員の補助を拒む傾向がある。

どのように連携をしていいのかわからないという。

 

だから多くの先生は、授業中に個別の配慮をしているのだと思っていたが、

---------------------------------------------------------------------------------------------

⑼ -9「  授業時間内に教室内で個別の配慮・支援を行っていますか 」 

行っている44.6%

現在は行っていないが過去に行っていた2.7%

行っていない 49.9%

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の質問で「行っていない」の割合が非常に高いことに驚いた。

 

その先生のクラスに、支援を必要とする子どもいないということはないと思う。

学級の中で支援を必要とする子どもがそれほど多くないからだろうか。

それとも、連携や支援の仕方がわからないからだろうか。

 

 

スイートポテトファーム1日で、ズッキーニファーム1週間の給料を超えた

ふるさと有明ファーム | 長崎県諫早市 安納芋の生産・販売農家【通販 ...

2013年5月16日

 

新しい宿に引っ越して3日。

ようやく仕事が回ってきました!

残金が1万円にだったので渡りに船です。

 

仕事先はスイートポテトファームです。

日本で言うさつまいも。

今日は大雨で、仕事が終わったときには

全身ドロドロびしょびしょでした。

 

 

仕事を得る方法

宿の掲示板に求人情報が貼られています。

その中から、自分がやりたい仕事を

オーナーに伝えてエントリーします。

 

ファームの仕事にも好条件とかがあり

・長期契約

・高給

はやはり人気があります。

 

スイートポテトは長期契約ではありませんが

時給2000円(ここではMAX)なので人気です。

 

仕事を得るタイミング

・誰かが辞めたろき

・新しい求人募集がきたとき

・求人を拡大したとき

今回は、イギリス人が宿から出るということで

仕事を辞めたので、繰り上げで引っかかりました!

 

スイートポテトファームの仕事内容

・トラクターが泥からポテトを掘り起こす。

・掘り起こしたポテトをかごに入れる。

・ポテトを洗う。

・ポテトを良い大きさに切る。

・ポテトを箱に詰める。

・売れないポテトを捨てる。

指示されるままに、手伝いをしました。

単純労働作業です。全身ビキビキ。

 

メンバー

ファーマーは、オージー6人。

派遣されたのは、イギリス人のジョンと2人。

ネイティブすぎて英語が意味不明です。

 

労働時間と時給

am7:00~pm18:00 

休憩をはさむので12時間!

時給2000円で1日24000円!!

今日1日でズッキーニファーム1週間分の

給料を超えました。

今の残金をも超えました。

仕事はお金で選ぶべきです。やっぱり。

 

 

日本農家が外国農家と価格競争なんてできないと思った話

f:id:suteacher:20200527223345p:plain

2013年5月19日

オーストラリアのファームへ行くと、

その広さに驚きます。

 

1つのファームに、ポテト畑や、みかん畑や、

トマト畑や、かぼちゃ畑があったり。

隣で牧場を営んでいるところも多いです。

どこに端っこがあるのかわからないほど。

 

でも、もしかしたら日本の農家を知らない

だけかもしれないので、調べてみました。

 

日本

農地面積:45,490km2

世界順位:93位

 

オーストラリア

農地面積:4,054,740km2

世界順位:3位

(1位中国 2位アメリカ)

 世界・農地面積ランキング - 世界ランキング

 

なんと、オーストラリアの農地面積は

日本の約100倍です。

 

噂のTPP問題がこの農地の狭さと

関係していることを知りました

(2013年当時の話)

 

日本

農地が狭い

生産量が少ない

価格が高い

 

オーストラリア

農地が広い

生産量が多い

価格が低い

 

日本の農業は関税に守られていましたが

TPPに加入すると、関税が撤廃され

コスト面では負けてしまいます。

 

土地の余裕がないので、

生産量を上げて対抗するのは難しいです。

 

日本の農家が外国と価格競争なんて

できるわけがありません。

 

TPPへの対策として、

「担い手の育成」

「生産性の向上」

「ブランド化」

「大規模化」

などが競争力強化に

必要な施策として挙げられますが、

ここまでの話からすると

「生産性の向上」や「大規模化」は

とても厳しいことがわかります。

 

「担い手の育成」はその通りですが

論点がずれている気がします。

 

最も妥当なのは「ブランド化」

目指すことでしょうか。

 

 

日本において農業は今や伝統芸能的な

立ち位置になっている気がしますが、

 経営能力

コミュニケーション能力

マーケティング能力

新しい価値を生み出す発想力

など、ビジネスの力で生き残って

いかなければならないのだと思いました。